監修弁護士 小林 優介弁護士法人ALG&Associates 神戸法律事務所 所長 弁護士
ある日突然交通事故に遭い、交通事故の被害者となったものの、保険会社から、今回の事故の過失割合は85:15ですなどと言われることがあります。
過失割合とは、交通事故の被害者側と加害者側との責任を割合で表現したものです。
この過失割合によって、受け取る賠償金が大幅に増減してしまうので注意が必要です。
例えばですが、事故による損害が500万円であった場合、 過失割合が80:20であれば、被害者の方が受け取る賠償金は400万円ですが、過失割合が90:10であれば、受け取る賠償金は450万円となるので、過失割合が賠償額に与える影響の大きさをご理解いただけることと思います。
そこで、この記事では、過失割合がいつ決まるのか、それはどのように決まるのか、過失割合に納得できない場合にどうすればよいのかを、交通事故案件に豊富な経験がある弁護士法人ALGの神戸法律事務所の弁護士が解説していきたいと思います。
目次
交通事故の過失割合はいつ決まる?
交通事故の過失割合はいつ決まるのでしょうか。
これは、過失割合がどのように決まるかに影響するところ、過失割合については、まずは、事故の当事者の協議によって決めていくこととなります。
事故状況や不注意の程度などを踏まえて協議していくことが一般的で、おおまかな事故の類型ごとに基本となる過失割合が想定されており、最もよく使われるのは、「別冊判例タイムズ38・民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」です。
これらを前提に、当事者間で過失割合が合意できれば、当該交通事故における過失割合が決まることとなります。
もし、当事者間で過失割合が合意できなければ、裁判などの法的な手続きが必要になるケースがあります。
過失割合は誰がどうやって決めている?
次に、過失割合について、誰がどうやって決めているのかを見ていきましょう。
上記したとおり、過失割合は誰が決めるのかというと、事故の当事者の協議によって決めていくこととなります。
そのため、被害者の方からすれば、過失割合について相手方保険会社とやり取りする必要が出てくるでしょう。
ただし、過失割合についての保険会社とのやり取りは、想像以上に大変であるため、相手方保険会社の主張する過失割合に納得できない場合には、弁護士に依頼すべきでしょう。
交通事故について弁護士に依頼した場合には、弁護士が被害者の方の代理人となって被害者の方の代わりに保険会社との話し合いで過失割合を決めていくことになります。
なお、過失割合について誰がどうやって決めるのかについては、以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご参照ください。
過失割合の連絡がこない場合はどうしたらいい?
過失割合については、まずは、当事者間の協議で決まる、とご説明しましたが、それでは、相手方保険会社から、過失割合の連絡が来ない場合にはどうすればよいのでしょうか。 このような場合には、ご自身で相手方保険会社に連絡するようにしましょう。
ただし、上記したとおり、過失割合についての保険会社とのやり取りは、想像以上に大変であるため、相手方保険会社の主張する過失割合に納得できない場合には、弁護士に依頼すべきでしょう。
保険会社から提示された過失割合に納得いかない時の対処法
それでは、相手方保険会社から提示された過失割合に納得いかない場合には、どうすればよいのでしょうか。
相手方保険会社が提示する過失割合は、あくまでも相手方保険会社の意見でしかありません。
つまり、相手方保険会社から提示された過失割合は、何も決定されたものではなく、被害者の方にとって納得のいかない過失割合であれば、提示されたものに応じることなく、交渉するなどして、過失割合を修正するように働きかけましょう。
なお、過失割合に納得がいかない場合にどのようにすべきかなどについては、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。
交通事故の過失割合に納得がいかない場合の対処法過失割合の疑問点は弁護士にご相談ください
これまで解説したとおり、過失割合は、賠償金に影響することから、簡単に合意してよいものではなく、また、相手方保険会社が提示してくる過失割合に納得できないケースではどうすべきなのかもお分かりいただけたと思います。
また、過失割合がいつ決まるのか、どのように決まっていくのかについてもご理解いただけたと思います。
交通事故の過失割合は、具体的な事故状況・不注意の程度をもと、根拠付けて主張立証をしていく必要があり、被害者の方ご自身では、お怪我もされている中で十分に対応できないことも多いかと思います。
そこで、弊所のような、交通事故案件を多数取り扱い、経験豊富な弁護士にご依頼いただき、少しでも納得のいくような解決を目指していただきたいと思います。
交通事故の過失割合でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
-
保有資格弁護士(兵庫県弁護士会所属・登録番号:51009)