弁護士費用特約なしの場合の対処法

弁護士費用特約は、通常、自動車保険に加入する際に付保されているものですが、もしご自身が自動車保険の弁護士費用特約に加入していなくても、すぐに諦める必要はありません。
まずは、以下ご紹介する２点をご確認してみましょう。

自動車保険以外の保険を確認する

弁護士費用特約は、自動車保険に付保されており、併せて加入することが多いですが、バイク保険（ファミリーバイク特約など）、自転車保険、火災保険、建物・家財保険とセットで加入することもできるものです。
そのため、自動車保険だけでなく、これらの保険も確認するようにしましょう。

家族や同乗者の保険を確認する

ご自身が弁護士費用特約に加入していなかったとしても、弁護士費用特約は、契約者以外の⑴契約者の配偶者、⑵別居の未婚の子、⑶契約自動車に搭乗している人、⑷契約自動車の所有者を対象としていることもあります。
そのため、ご自身の保険だけでなく、弁護士費用特約に加入している方がいるかどうかか確認してみるようにしましょう。

特約がない場合、弁護士費用はどれくらいかかる？

ただし、いろいろ調べてみても弁護士費用特約に加入していないケースもあります。
ただし、そのような場合でも、交通事故の解決を弁護士に依頼することはできますが、気になるのはその際の弁護士費用かと思いますので、以下、弁護士にどのような費用がかかるのかご紹介いたします。

相談料

弁護士に事件の解決を依頼する場合には、まずは弁護士に相談することから始まります。
そして、その際に、「相談料」がかかります。多くの場合は、３０分５５００円程度に設定されていることが多いです。
ただし、最初の３０分は無料であることもありますし、実際に依頼する場合に「相談料」を着手金に充当する場合もありますので、弁護士に確認しましょう。

着手金

次に必要になるお金は、「着手金」です。
「着手金」とは、弁護士に事件解決を依頼する際に最初に必要となるお金です。
目安としては、怪我の程度等によって変動はありますが、数十万程度を見ておきましょう。
ただし、交通事故の被害に遭われた場合、加害者側の保険会社から、示談の際に賠償金を回収できる可能性が高いですから、着手金が０円といったケースもあるでしょう。

実費

弁護士に事件を解決する場合には、「実費」については別で支払う場合が多いです。具体的には、郵便切手代や電話代、コピー代など事件処理に要する諸費用です。
目安としては数万円程度を見ておきましょう。

成功報酬

最後に必要になるお金は、「成功報酬」です。
弁護士に依頼したことで解決に至った場合に、その解決に対する対価として支払うお金です。
目安としては、加害者側の保険会社から回収した賠償金の２０％程度であることが多いかと思いますが、各事務所に代わり得るところなので、事前に確認しておくようにしましょう。

弁護士費用特約がなくても弁護士に依頼すべき？

弁護士費用特約のない場合には、上記で紹介した弁護士費用を負担することとなりますが、そのような費用負担をかけてでも弁護士に交通事故の解決を依頼した方がよいかどうかについても解説していきます。
なお、弁護士への相談・依頼については、以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご参照ください。

物損の場合

軽微な物損事故（幸いにもお怪我がなく、車両等が損傷したのみの事故）の場合、弁護士に頼む必要はないかもしれませんが、そうでない場合はやはり弁護士に頼むかどうか検討すべきです。
例えば、過失割合についてどうしても納得がいかない場合や修理額が高額な場合には、弁護士に依頼して解決すべきケースもあるといえます。

人身事故の場合

人身事故（お怪我も生じた事故）の場合、基本的には、弁護士に相談して、依頼すべきケースが多いと言えます。
例えば、慰謝料などを考えてみても、慰謝料の算定基準は３つあるのですが、弁護士が介入した場合、最も高い「弁護士基準」を前提にして賠償金が計算されるため、負担した弁護士費用以上の賠償金を獲得できるケースも多いためです。
なお、「弁護士基準」については、以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご参照ください。

費用倒れのリスクがないかは確認してもらえる

それでも、弁護士費用の負担については心配であることもあるかと思いますので、費用倒れのリスクについては、率直に弁護士に確認して、説明してもらうべきでしょう。
その際に、どれくらいの弁護士費用がかかるかも改めて確認するようにしましょう。

特約なしの交通事故の解決事例

弊所では、弁護士費用特約の未加入の方からの依頼でも、多数の解決事例があります。
例えば、後遺障害等級１４級が認定されている事案において、加害者側の保険会社から提示された提示額よりも「２．５倍」、額にして２００万円以上増額し、弊所の弁護士費用を差し引いても、当初の提示額よりも倍以上の賠償金を手にしていただいたケースがあります。
このように、弁護士費用特約に加入していなくても、弁護士が介入して交渉するメリットがありますので、お悩みの方はすぐにご相談ください。

弁護士費用特約に加入していなくても、まずはご相談ください

以上解説してきたとおり、弁護士費用特約に加入していなくても、弁護士に依頼すれば、弁護士費用の負担を超える利益を享受したり、大きなメリットを受けることができます。

このように、交通事故に遭われた場合は、まずは弁護士にご相談すべきでしょう。
弁護士法人ALGの神戸法律事務所の弁護士は、これまで多数の交通事故案件を解決してきた実績と経験がありますので、適切な賠償を受けることができるかどうかについては、まずはお気軽にご相談ください。